勤怠管理の方法として一般的なタイムカード方式。タイムレコーダーにカードを通すだけで打刻が完了し、手軽に勤怠を記録できるのが最大のメリットです。
一方で、近年ではシステムを活用した勤怠管理方法もメジャーになっています。
この記事ではタイムカード運用の問題点や、タイムカード方式からシステム方式へ勤怠管理方法を移行した場合のメリット、注意点を解説します。
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1.タイムカード運用の問題点
コロナ禍以降、業務のIT化やデジタル化が進んだことで、従来のタイムカード運用では不便な部分が明らかになってきました。
タイムカードでの勤怠管理の問題点について5つ紹介します。
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(1)給与計算やデータ化の手間がかかる
タイムカードは機械に通すだけで打刻が完了し、出勤時間、退社時間を記録する点では手軽です。
一方で月末の給与計算、勤怠実績のデータ化には手間がかかり、労務担当者の負担となっています。
タイムカードの回収、打刻情報のExcel入力で毎月苦労している担当者も多いです。
(2)保管場所が必要
勤怠実績が記録された用紙は労働基準法第109条で3年間の保存が義務付けられています。
従業員数が多ければ広い保管場所が必要です。
また、記録された内容は大事な個人情報です。安易に人目に触れることがないよう、厳重に管理しなければいけません。
(3)不正打刻、データ改ざんの恐れがある
タイムカードへの打刻情報は業務内容と切り離されています。
他の人に打刻を頼む、終業の打刻後にも業務を続けるなど、やろうと思えば実態と異なる記録も可能です。
正確な労務管理を実現する上では弱点があると言えます。
(4)テレワークや外出時に対応できない
2020年以降急速に普及したテレワーク。
自宅ではタイムカードの打刻ができず、別で管理しなければいけません。
取引先への直行直帰が多い場合や、出張が頻繁にある場合も、タイムカードでの管理は困難です。
(5)残業時間や休暇日数の管理が難しい
2019年以降施行された働き方改革関連法により、企業は従業員の残業時間や休暇取得状況を正確に把握することが求められています。
しかし、タイムカードで記録できるのは出社・退社・休憩などの情報のみ。
休暇取得状況や時間外労働の実績まで把握することができません。
勤務時間の集計は月末〜翌月に行うため、正確な残業時間をリアルタイムで管理できない点もデメリットです。
2.タイムカードを廃止するメリット

タイムカードを廃止し、勤怠管理のデジタル化(勤怠管理システムの導入)を実施した場合のメリットは以下の通りです。
従業員、労務担当者双方にとって多くの利点があります。
ここでは主なメリットを5つ紹介します。
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(1)勤怠管理の工数削減
これまで手作業だった労働時間の集計、勤務実績のデータ化。
勤怠管理システムでは、これらを自動で行います。
月末だけでなく、月の途中でもリアルタイムで勤務状況を把握可能です。
さらに、給与管理システムとの連携によって、勤怠管理〜給与計算まで一元管理できます。
(2)ペーパーレス化
勤怠管理システムに紙のタイムカードは必要ありません。
労務管理に必要な情報は全てシステム上で確認可能です。
タイムカードの購入費用、関連書類の保管場所確保などのコストを削減できます。
(3)打刻の不正防止
勤怠管理システムでは、ICカード認証、指紋や顔での生体認証などが用意されています。
生体認証を用いることで、本人以外の打刻は不可能となり、不正を防止できます。
打刻情報の修正もシステム上で申請する必要があります。
上長の承認機能、修正ログなども用意されているため、正確な情報を残すことができます。
(4)多様な働き方への対応
勤怠管理システムの多くは、パソコンやスマートフォンなどから個人がシステムにログインし打刻することが可能です。
テレワークの場合や直行直帰の場合も、会社にいるのと同じように勤務時間を記録できます。
どこで打刻したのかを記録できるGPS機能搭載のシステムもあります。
(5)休暇取得状況の管理も可能
勤怠管理システム上では、休暇取得の申請や承認、残り休暇日数の確認が可能です。
勤怠実績とあわせて管理できるため、業務量の把握、部署ごとの休暇の取りやすさのマネジメントにも活かすことができます。
4. こんな企業は特にシステム移行をおすすめ!

「タイムカードでも一応管理できている」と感じていても、実態としては非効率や法令リスクを抱えたまま運用しているケースは少なくありません。
以下に当てはまる項目が多いほど、勤怠管理システムへの移行を検討するタイミングといえるでしょう。
(1) 月末の集計・転記作業に時間がかかっている
毎月末にタイムカードを回収してExcelに転記し、残業時間を手計算するという作業に、担当者が何時間も費やしている場合は移行を検討する余地が十分あります。
手作業による集計は転記ミスや計算ミスが起こりやすく、確認・修正の工数がさらに積み重なります。
従業員数が増えるほどこの負担は大きくなる一方です。
勤怠管理システムへ移行すれば集計は自動化され、月末業務を大幅に圧縮できます。
「毎月この作業に追われている」と感じているなら、移行の効果を実感しやすいでしょう。
(2) テレワーク・直行直帰など多様な勤務形態が混在している
在宅勤務と出社が混在している、外勤が多く直行直帰が常態化しているといった職場では、タイムカードによる一元管理はすでに限界を迎えています。
勤務形態ごとに異なる方法で勤怠を記録し、月末にまとめて突合するという二重・三重管理は、担当者の負担を増やすだけでなく、記録の抜け漏れや不整合を生みやすい環境です。
勤怠管理システムであれば、勤務場所を問わず同一のシステムで打刻・管理できます。
多様な働き方が混在する職場ほど導入効果が高くなります。
(3) 残業時間や有給取得の管理に不安がある
時間外労働の上限規制や年5日の有給休暇取得義務など、働き方改革関連法への対応は企業の法的義務です。
にもかかわらず、「残業時間をリアルタイムで把握できていない」「有給取得状況を月末まで確認できない」という状況は、リスクを抱えたまま運用していることを意味します。
勤怠管理システムを導入すれば、残業時間の累計や有給残日数をリアルタイムで可視化できます。
上限に近づいた際のアラート機能で未然にリスクを防止可能です。
法令対応への不安を感じているなら、早めの移行を検討すべきといえるでしょう。
(4) アルバイト・パートなど雇用形態が複数ある
正社員・契約社員・パートなど複数の雇用形態が混在している職場では、異なる労働条件や勤務パターンを管理する必要があります。
タイムカードによる手作業管理の複雑さは増す一方です。
勤怠管理システムでは雇用形態ごとに勤務ルールを設定でき、残業の計算方法や休暇の付与日数なども自動で管理できます。
小売業、サービス業など、シフト制でアルバイト・パートが多い業種では特に導入メリットが大きく、管理の煩雑さを一気に解消できるでしょう。
(5) 従業員数が増え、紙管理に限界を感じている
創業当初や従業員が少ない時期はタイムカードで十分だったとしても、従業員数が増えるにつれて管理の手間は比例して大きくなります。
タイムカードの枚数・保管スペース・集計工数、すべてが従業員数に比例して膨らんでいくからです。
「以前はなんとか回せていたのに、今は毎月ギリギリ」という状況は、紙管理の限界のサインです。
組織の成長に合わせてスケールできる勤怠管理システムへの移行は、今後の拡大を見据えた先行投資としても有効な選択といえます。
5.勤怠管理システムを導入する際の注意点
勤怠管理システムの導入は、タイムカード運用の課題を根本から解消できる有効な手段です。
一方で、導入を成功させるためにはあらかじめ押さえておくべき注意点もあります。
スムーズな移行と定着のために、以下の3点を事前に確認しておきましょう。
(1)導入時のコスト
勤怠管理システムの多くは有料サービスです。導入時の初期費用や月額費用がかかります。
金銭面以外でも、導入の準備やシステムの運用方法周知などの対応が必要です。
従業員に対する説明会の実施、操作方法のサポートも求められます。
タイムカードからシステムへの切り替え時期は手間やコストがかかることを覚えておきましょう。
(2)自社に合った機能があるか
勤怠管理システムは各社それぞれ機能に特徴があります。
特殊な勤務形態や特定の業界に特化した勤怠管理システムなども存在します。
各社サービスサイトの導入実績や導入事例インタビューから、自社と似た業種で活用されているものを探すのがおすすめです。
(3)シフト管理システムや給与システムとの連携可否
勤怠管理システムは他の労務関係システムと連携することでさらに便利に活用できます。
シフト管理システム、給与計算システムを既に導入している場合は、それらのシステムと連携できる勤怠管理システムを選ぶようにしましょう。
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