勤怠管理システムにはシンプルな操作性のものから機能が豊富なものまで幅広く存在します。この記事では、勤怠管理システムの種類や機能、選ぶときのポイントを紹介します。
また、人気の勤怠管理システム10選を比較してご紹介しますので参考にしてください。
この記事は2024年1月時点の情報に基づいて編集しています。
1.勤怠管理システムとは
「勤怠管理システム」は、従業員の出退勤時刻や残業時間、休暇やシフトなどの勤怠情報を管理するシステムです。
働き方改革や新型コロナウイルス感染症拡大によるテレワークの普及で、柔軟な働き方が増えた昨今、多様な勤務形態の勤怠管理に対応する必要性が高まっています。
それに伴い、勤怠管理システムを導入する企業が増加しました。
勤怠管理システムには、打刻機能や申請機能、集計機能などが搭載されており、勤怠管理の効率化や正確化、法令遵守などのメリットがあります。
2024年時点で大小30種類以上の勤怠管理システムが存在するため、ポイントを押さえて自社に適したシステムを選択しましょう。
2.勤怠管理システムの種類と特徴
勤怠管理システムを特徴別に大別すると、大きく2種類に分けられます。
- 特化型の勤怠管理システム
- 多機能型の勤怠管理システム
それぞれ詳しく見ていきましょう。
(1)特化型の勤怠管理システム
打刻をメイン機能とし、勤怠管理に特化したシステムです。シンプルで低コストで導入できるのが特徴です。小規模・中小企業や勤怠管理のみを行いたい企業におすすめです。
特化型のメリットとデメリット
導入費用が安く操作が簡単なのは、シンプルな作りだからこそのメリット。
デメリットとしては、機能が限定されていること、他社システムとの連携に対応していないことが挙げられます。
(2)多機能型の勤怠管理システム
勤怠管理のほかにシフト管理や工数管理、給与計算や入退社手続きなども幅広くカバーできるシステムです。機能が充実しており、業務効率化や人事労務管理の強化に役立ちます。中規模・大規模企業や複雑な勤務形態の企業におすすめです。
多機能型のメリットとデメリット
勤怠管理に限らず、さまざまな業務の効率化をはかることができるのは多機能型ならではのメリットです。自社に合わせたカスタマイズや、使用中の給与計算システムとの連携などを考えるなら多機能型がおすすめです。
デメリットとしては導入費用が高いこと、場合によっては不要な機能もついてくることが挙げられます。
3.勤怠管理システムの選び方
(1)打刻方法や機能が自社のニーズに合っているか
勤怠管理システムの打刻は、スマホやPC、ICカードや顔認証、チャットツール打刻など、様々な方法があります。
自社の従業員の勤務形態や環境に合わせて、打刻方法を検討してください。
打刻だけでなく、シフト管理や工数管理、休暇管理や残業管理などの機能についても、自社の課題に合わせて選ぶ必要があります。
(2)導入費用や月額費用が予算内に収まるか
勤怠管理システムの導入費用や月額費用は、製品やプランによって異なります。
一般的には、機能が多く人数が多いほど費用が高くなります。
また、打刻機器や導入支援などのオプションも費用に影響します。
自社の予算に合わせて、コストパフォーマンスの高い製品を選びましょう。
(3)他のシステムとの連携やカスタマイズができるか
給与計算システムや人事管理システムなど、他のシステムとの連携ができれば、労務管理全体の効率化につながります。
データの入力や転記の手間を省くためにも連携可否は要チェックです。
また、勤怠管理システムは、自社の就業規則やスタッフの勤務形態に合わせて、カスタマイズができる製品が多くあります。
カスタマイズすることで、自社に最適な勤怠管理を実現できます。
(4)サポート体制や安定性が高いか
勤怠管理システムの導入や運用において、不明点が出た際のサポート体制も重要です。
迅速かつ丁寧に対応してくれる窓口の有無はあらかじめ確認してください。
また、勤怠管理システム利用時には個人情報を扱います。
データの保存やセキュリティについてもチェックしましょう。
データの紛失や漏洩を防ぐためにも信頼性の高いシステムを選ぶのがおすすめです。
(5)法改正に対応しているか
働き方改革や労働基準法など、法律の変更に対応しているかどうかも、重要なポイントです。
最新の法令に準拠した勤怠管理ができる製品を選ぶようにしましょう。
4.おすすめ勤怠管理システム10選
(1)キンコン
使いやすさにこだわった勤怠管理システム。Chatwork、Slack、Googleカレンダーなどとの連携機能が豊富で、交通系IC打刻やビジネスチャット打刻を求める企業に最適。PCがない環境でも導入できる点も強みです。
- 初期費用:0円
- 月額費用:1人220円〜
- おすすめポイント
- 交通費精算もできる
- 管理画面の見やすさが人気
- GPSで打刻場所表示も可能
公式サイトはこちら
キンコン
(2)キンタイミライ
キンタイミライ(旧名称バイバイタイムカード)は、大企業に支持されている勤怠管理システムです。カスタマイズ性の高さとコンサルティングに強みを持ち、勤怠の課題を解決。ATMのように誰でも使える操作感も魅力です。
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額費用:要問い合わせ
- おすすめポイント
- 申請・承認機能が充実
- 高度なカスタマイズに対応
- 大企業向け
公式サイトはこちら
キンタイミライ
(3)リシテア/就業管理クラウドサービス
リシテア/就業管理クラウドサービスは、25年の歴史を持つ日立ソリューションズの勤怠管理シリーズのクラウド版です。導入決定後からきめ細やかにサポートし、必要な機能を実現。要望に向き合う開発体制も強みです。
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額費用:要問い合わせ
- おすすめポイント
- カスタマイズ性重視
- 4年連続継続利用率100%
- 最大60日間お試し可能
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(4)ジンジャー勤怠
ジンジャー勤怠は、労務管理に強いジンジャーシリーズのシステムです。勤怠情報を自動で集計し、給与計算システムや人事評価システムなどと連携できます。簡単に操作でき、経営者・人事担当者からの評価が高いのが特徴です。
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額費用:1人300円~
- おすすめポイント
- 人事担当に嬉しい機能満載
- 打刻漏れを一括でチェック可能
- データの分析や可視化ができる
公式サイトはこちら
(5)ジョブカン勤怠管理
ジョブカン勤怠管理は、スマホやPCで打刻できる勤怠管理システムです。20万社以上に選ばれ、有料利用ユーザー数は300万人以上。GPS打刻や打刻忘れ防止機能など、不正打刻を防ぐための機能も充実しています。
- 初期費用:0円
- 月額費用:1人200円~(無料プランあり)
- おすすめポイント
- 必要な機能だけの単独利用OK
- GPSや顔認証による不正打刻防止機能がある
- 法改正に対応した勤怠管理ができる
公式サイトはこちら
(6)KING OF TIME
KING OF TIMEは打刻の種類が豊富な勤怠管理システムです。業界最多の20種類の打刻方法から目的に合わせて選べます。複雑な要望に応える細かい機能が充実しており、自社に合わせた運用が可能です。
- 初期費用:0円
- 月額費用:1人300円~
- おすすめポイント
- PC打刻は無料
- タイムレコーダーのお試しもできる
- 最新のセキュリティ
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(7)マネーフォワードクラウド勤怠
マネーフォワードクラウド勤怠はスマホやPCで打刻できる勤怠管理システムです。様々な勤務・雇用形態に対応できる他、残業管理や休暇付与などの機能が充実しています。
- 初期費用:0円(51名以上の場合有料)
- 月額費用:900円~(個人向け)2,980円~(法人向け)
- おすすめポイント
- 個人での利用が可能
- 有給休暇自動付与機能がある
- マネーフォワードシリーズや他社サービスとの連携に強い
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(8)freee勤怠管理Plus
freee勤怠管理Plusは、クラウド会計ソフトfreeeの会社が提供する勤怠管理システムです。スマホやPC、ICカード、生体認証などの方法で打刻でき、勤怠情報をfreee人事労務などの姉妹システムと連携すれば給与計算も自動化できます。導入から運用までサポートが充実しているのも強みです。
- 初期費用:0円
- 月額費用:1人300円~
- おすすめポイント
- freeeとの連携で給与計算が簡単に
- 一連の勤怠業務を完結できる
- サポートが充実
公式サイトはこちら
(9)Touch On Time
Touch On Timeは、顔認証打刻をいち早く取り入れたクラウド勤怠管理システムです。
拠点ごとに就業ルールを設定でき、勤務状況をリアルタイムで集計します。
他社システムとの連携が豊富なので給与計算の効率化にも繋がります。
- 初期費用:0円
- 月額費用:1人300円
- おすすめポイント
- 打刻豊富が豊富、顔認証が利用可能
- 追加費用一切なしで全ての機能を提供
- 継続率99.7%、利用者数320万人
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(10)HRMOS勤怠
HRMOS(ハーモス)勤怠は、IEYASU株式会社が提供する勤怠サービスです。勤怠管理だけでなくWeb給与明細、年末調整、日報管理などにも対応できます。
打刻方法はICカード、PC、スマホやタブレット、LINEおよびLINE WORKS、Slack、QRコード打刻などから選択可能です。
従業員30名以下向けの完全無料プランもあります。
- 初期費用:0円
- 月額費用:1人100円~
- おすすめポイント
- アカウント作成した日からすぐ利用できる
- 1ヶ月無料お試し期間あり
- 30名以下なら無料
公式サイトはこちら
おわりに
この記事では、勤怠管理システムの種類や機能、選ぶ際のポイント、おすすめの勤怠管理システム10選を比較して紹介しました。
自社に合った勤怠管理システムを選ぶためには、自社の勤務形態や就業規則、勤怠管理の課題や目的を明確にすることが大切です。その上で、各製品の特徴や機能を比較検討し、無料トライアルやデモを通じて使い勝手を確かめることをおすすめします。
勤怠管理システムの導入は、労働時間の管理や給与計算の効率化、従業員のモチベーションや生産性の向上にも貢献できます。
この記事を参考にして、自社に最適な勤怠管理システムを見つけてください。
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